メガネの小言。

のれんと運動靴。

2016.09.09 Friday







のれんを新調した。


もう何年使っただろう。

永く続く店ほど大事にすると聞いた。
その店の顔らしい。








ズタボロである。





新しいロゴマークがプリントされ
届いたのれん。














かなりお気に入りのロゴマーク。

HPを制作してくれた
天才クリエイター N岡氏のデザインである。
彼がHPを立ち上げると
たちまち大繁盛するという
都市伝説まであるほどだ。


N岡氏のお話はまたの機会に。










綺麗すぎて少し恥ずかしくなる。


新旧でエールの交換し
儀式を終える。











かけてみると やはり新し過ぎて
シックリこない。

多分 周りはあまり意識してないので
気にならないと思うけど

少し汚したい衝動に駆られた。












この感覚は小学生の頃 運動会前に
新しい運動靴を買ってもらった時を
思い出す。


幼い頃の池田家は運動会に
新しい運動靴を買うのが恒例であった。

それを1年間通して履き崩して
運動会でまた新品で走る。

それは貴重な年間行事である。
近くの商店街に
二軒ほど靴屋さんがあった。
家族総出で出掛け、運動靴に群がる。


本当はスポーツ用品店に行って
メーカー品であるオニツカが欲しいが
4人兄妹なのでワガママも言わなかった。


そんな池田家には月星シューズが
大人気である。


青いナイロン地にスウェード風のつま先
サイドの魚の骨みたいな白いライン。
ソールは薄っぺらであるが
パターンはいかにもグリップしそうな
ギザギザが沢山ついてた。


お店の人にサイズを出してもらい
履こうとすると靴下に穴が空いてる
よくある光景。


いつも大きめを買わされた。


家に着くと兄妹で一斉に箱を開け
母親に紐を通してもらう。

我慢出来ずに畳の上で走り回る。
父親に怒られ運動会前夜祭は終わる。

真新しい運動靴は土間に並べられる。



爆竹とともにテンションMAX。
朝メシもそこそこにハチマキを
後ろポケットに詰め込み
真新しい運動靴に
縫い跡のある靴下を履いた足を
しのびこませ
紐をキチキチに締め込む。

締め込み過ぎてイビツな形になるが
その分 足が軽く感じて
素足みたいになった。


学校までの1時間ほどの距離を
兄妹でダッシュにストップを繰り返し
月星シューズを堪能する。
新品の白さが気恥ずかしくなり
手を汚して靴を撫で回す。

不自然な汚れだがなんとなく落ち着く。

ウォーミングアップも終わり
学校に到着。


下駄箱みると沢山の新しい運動靴。


メーカー品ばかりであった…



少し汚れた月星シューズが悲しく見えた。






終わり。









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